SORACOM Lagoon のアラート設定方法は以下のページを参照してください。
この FAQ ではいくつかのサンプルシナリオをもとにアラート設定の例をご紹介します。
設定項目と推奨
設定項目は以下となります。
- 評価間隔 ... アラートを送信するかの評価がされる頻度です
- 条件の集約関数 ... max, last などの集計条件です
- データを取得する対象 ... "メトリック" タブの系列 (アルファベット) を選択します
- 評価範囲 ... from,to となる時間を指定します
- 閾値の計算方法・閾値... IS BELOW などの方法と閾値となる数値です
Lagoon ダッシュボードのグラフパネルの詳細画面において、各設定値は下図のように対応しています。
各種設定値は以下の推奨事項を参考にしてください。
1. 評価間隔
- 評価漏れを防ぐため、評価範囲よりも短く設定してください (例 ... 評価範囲が 60m なら 評価間隔は 60m より短くしましょう)
- 60s 未満にしたい場合は、SORACOM Harvest からのデータ連携が最短 30 秒で行われる Maker プラン以上の利用を検討ください (Free プランでは最短 60 秒です)
- 30s 未満にしたい場合は、SORACOM Harvest からのデータ連携が最短 5 秒で行われる Pro プランの利用を検討ください (Maker プランでは最短 30 秒です)
2. 条件の 集約関数
- 後述する「シナリオ及び設定の例」を参考にして、適切なを選んでください
- last を使う場合、デバイスからデータが送信される間隔よりも評価間隔が短くなるようにしてください
3. データを取得する対象
- データソースが "A, B, ..." と選べるので、適切に選択ください。データソースは "メトリック" タブより選べます
4. 評価範囲
- 評価漏れを防ぐため、評価間隔よりも長く設定してください (例 ... 評価間隔が 60m なら 評価範囲は 60m より長くしましょう)
- Free プランでは 60s 以上、Maker プランでは 30s 以上、Pro プランでは 5s 以上にしてください
5. 閾値の計算方法・閾値
「以上」「以下」ではなく「より大きい (IS ABOVE)」「より小さい (IS BELOW)」となるのでご注意ください
各推奨の背景を確認されたい場合は、FAQ「SORACOM Lagoon のアラートがトリガーされないことがある」を参照してください。
以降ではいくつかのシナリオにおける設定の例を紹介します。
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睡眠時間が 6 時間を割ったらアラートを出したい (max/min/avg/med)
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貯金箱に一定回数 / 一定額 入金されたらアラートを出したい (count/sum)
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ドアが開いたらアラートを出したい (last)
睡眠時間が 6 時間を割ったらアラートを出したい
お客様の要件に応じて max/min/ave/median といった集約関数を使用することで、以下のようなアラートが実現できます。設定例のスクリーンショットと合わせて紹介します。
一週間に一度も 6 時間の睡眠ができていない場合に発報する
WHEN max() OF query(A, 168h, now) IS BELOW 6
一週間に一度でも 6 時間を下回ったら発報する
WHEN min() OF query(A, 168h, now) IS BELOW 6
平均値で 6 時間を下回ったら発報する
WHEN avg() OF query(A, 168h, now) IS BELOW 6
中央値で 6 時間を下回ったら発報する
WHEN median() OF query(A, 168h, now) IS BELOW 6
貯金箱に一定回数/一定額 入金されたらアラートを出したい
count/sum といった 集約関数に使用することで、以下のようなアラートが実現できます。 設定例のスクリーンショットと合わせて紹介します。
24 時間に 5 回より多く入金された場合に発報する
WHEN count() OF query(A, 24h, now) IS ABOVE 5
(入金した金額を計ることができて) 24 時間に 1200 円より多く入金された場合に発報する
WHEN sum() OF query(A, 24h, now) IS ABOVE 1200
ドアが開いたらアラートを出したい
last を WHEN 句に使用します。設定例のスクリーンショットと合わせて紹介します。
last を使用したいときは特に注意が必要です。詳細は FAQ「SORACOM Lagoon のアラートがトリガーされないことがある」を参照してください。
ドアが開いたら 1、閉じたら 0 を送るセンサーで、開いた際に発報したい場合は以下のように書きますが、前述したリンクで解説しているように短い期間に複数回開かれた場合に対応できないことがあります。実際の運用環境では SORACOM Funnel と AWS SNS を利用してアラートを発報する ことなども検討してください。
WHEN last() OF query(A, 5m, now) IS ABOVE 0.9